香港MTRのエスカレーター
小心地滑!
アジアを旅すると一度はこの看板を見かけたことがあると思います。
「小心地滑」中国語で読むと「シャオ(xiao3) シン(xin1) ディ(di4) フア(hua2)」です。
ほぼ必ず絵が一緒に描かれているので、中国語がわからない人でも意味はわかります。
描かれている絵の通り、滑らないように気をつけてという意味です。
アジアを旅してこの看板を見かけた時は気にならないことが多いですが、香港を旅すると気になってくるこの看板。香港ではこの看板がありすぎます。
香港では法律で強制されているわけではなく事故や賠償問題などのリスク回避のために、プロパティオーナーや経営側が自主的に注意喚起をすることが慣習になっています。
香港の人が集まるところには必ずあるこの看板は様々なデザインがあり、「小心地滑」ファンもたくさんいるようで、グッズも香港土産として大人気です。
一番驚いたことは「小心地滑」という歌まであります。
看板のポップなイメージとは違う曲調ですが、こんなにも愛される注意喚起は他にはありません。
香港MTRは八達通(オクトパスカード)で
佐敦(ジョーダン)駅から香港MTRに乗って上環(ションワン)駅まで行きます。
香港のMTRには切符で乗ることも出来ますが、日本と同じように電子マネーで乗るのが主流です。
香港の交通系電子マネーは八達通(オクトパスカード)といい、日本と同じようにMTRだけでなく、バスやトラム、コンビニなどでも使えます。
今や旅行者でも必須アイテムであるオクトパスカードはkk-dayで事前購入し、空港で受け取るのがとても便利です。(↓画像をクリックしてみてください)
MTRのマッハなエレベーターはまる子もびっくり
香港のMTRは東京の地下鉄のように路線ごとに色分けされており、駅構内の看板に従いながら進めば乗り換えも難しいものではありません。
それよりも香港のMTRでハードルが高いのはエスカレーターです。
香港のエスカレーターは速度が速いと聞いていたのですが、今までは感じたことがありませんでした。でもMTR構内のエスカレータは別格で速いです。乗ってびっくりな鬼速です。
しかも、どこからか「チッチッチッチッ」と急がせるような速い金属音が聞こえてきます。この音に気持ち的にも焦らせられ、相乗効果で香港のエスカレーターは「マッハ」です。
「ちびまる子」の登場人物の一人である友蔵じいさんは、エスカレーターに乗って具合が悪くなったようです。『気分が良くない時は助けを求めましょう』と書いてあります。
野口さんはエスカレーターでは黄色い線の中に立ちましょうと教えてる。
香港に着いてすぐにこのポスターを見て、ちびまる子が香港MTRのキャラクターなのかと思っていましたが、よくよくみるとエスカレーターへの注意喚起のためだけのポスターでした。
ワゴン飲茶の『蓮香居』
ここでは2023年9月に『蓮香居』に行った体験記を記してます。2024年1月1日に『蓮香居』は『六安居』に名前が変わりました。(→『六安居』と言う名の香港ワゴン飲茶の名店)
お店の名前は変わりましたが、料理人、ホールのスタッフに変更はないため、経営体制や味を含め店はこちらで紹介しているものと変わりはないようです。
昔ながらのワゴン飲茶
マッハなエスカレータの洗礼を受けながら向かった先は、香港名物のワゴン飲茶が食べられる『蓮香居』です。
九龍半島からMTRで香港島へ渡って来ました。
ホテルからお店までを検索すると、いろいろな行き方が出てきてどれも大差は無いのですが、今回は湾仔に住む友人との待ち合わせをしやすいMTR上環駅で降りて歩いてお店に向かいます。
MTR上環駅の【C】出口を出て高架になっている幹線道路沿いを道なりに行くと見えてきます。
ガイドブックには必ずといって良いほど掲載されている有名店なので、観光客が多いのかと思いきや地元の方々の憩いの場所です。
ワゴン飲茶とは香港伝統的な飲茶のかたちです。できたての點心が乗るワゴンから好きな點心を自分たちで取るスタイルの飲茶です。
活気のある円卓の隙間を、湯気の出た蒸籠を乗せたワゴンを押しながら練り歩く姿がThe香港的で観光客に人気です。
でもその活気を作っているのは主に地元の方々です。
ワゴン飲茶では自分から點心を取りに行かなくては何も食べられない。
地元の方々に混じりながら、言葉の通じないおばちゃまが押すワゴンにある食べたい點心をゲットするのはハードルが高く、友人は香港に一年住んでも行ったことがないそう。
これは気合をいれてがんばるぞ。
まずは席を確保!
わたしたちが着いたのは午前9時です。お店は午前6時から開いています。
お店の一階は売店のようになっていますが、店員はいません。
飲茶へ向かう人達が奥に進んでいくのについていき、流れに乗ってエレベータに乗り込み、二階で降ります。
ここまでは流れにのれば間違いありません。
エレベータの扉が開くと思い描いていた通りの活気の波とThe香港食堂が現れます。そしてここからは流れに乗ってはいけません。
席確保のために動きます。
待ってちゃいけない!自ら取りに行くのだ!
と、気合を入れていたのですがそんな必要もあまりなかったようです。空いているわけでは無いけれど、あちらこちらに空席は見つかりすんなりと座れました。
時間が若干早めだったから良かったのかもしれません。私達が食事を終えて出る頃(午前10時)には満席でエレベータ前で立ち往生している人たちがいました。
飲茶のお作法「洗杯」
無事に席を確保し第一関門突破です。
ガイドブックでの予習によると、席を確保したあとはお茶をえらびます。が、メニューが見当たりません。
すると店員がやってきて、食器をセットし何かをたずねましたが、よく分からずモゴモゴしていると行ってしまい、勝手にプーアル茶を持ってきました。 頼んだ覚えはないけれど、モゴモゴしてるわたしたちをみて面倒くさくなったのかもしれません。
お茶にこだわりのある方は、頑張って交渉をしましょう。でも、お茶にこだわりのないわたしたちはプーアル茶で飲茶のお作法である洗杯をします。
お茶はすんげぇ熱いのでご注意を。
洗杯は昔からの飲茶のお作法のようですが、洗杯をしなくてはいけないわけではありません。でも、周りの地元の方々は皆慣れた手付きで洗杯をしています。めちゃめちゃ熱いお茶なのになぜ香港の方々はあんなに涼しい顔でスマートに洗杯ができるのか不思議です。
飲茶ゲット
洗杯もおわりふと見ると飲茶ワゴンが去っていくところです。でも、次から次へと飲茶ワゴンはやってきます。
ただ、何が入っているのかがわかりません。店員のおばちゃまに聞くすべも、返ってきた答えを理解するすべもないわたしたちには言葉はいりません。
近くへ来たワゴンの蒸籠の蓋をすこーし開けて中身を勝手に確認します。ワゴンを押すおばちゃまは何も言わずムスッとしています。
怒っているようにも見えるけれど、ずっと同じ表情なのできっと怒ってはいないのでしょう。
そしてゲットしたチャーシュー包子です。熱々の包子は間違いない美味しさです。
中のチャーシュ餡も美味しいけど、包子がなんとも美味しい。
ふわっふわっなの。あっついけれど、ふわっふわっ。これは作りたてでなくては味わえない美味しさです。
お粥は皮蛋(ピータン)粥を選びます。しっかりした味付けながら、朝のお腹を優しくいたわってくれる。上に乗った揚げワンタンがとてもいいアクセントです。
この湯葉巻き蒸し?も本当に美味しかったです。ごろごろと鶏肉やらしいたけやらの具にしっかり味が染みていてどの具も最高に美味しい。
その他にもいくつか頼み、ハードルが高いと思われた香港ワゴン飲茶は大成功を収めました。
食事が終わったあとはハンコを押してもらった伝票を持ってレジでお会計です。
現金しかつかえないと聞いていたので現金でお支払い。一人1500円くらいでした。
結局メニューも見つけられずワゴン飲茶の全貌はわかりませんでしたが、どの點心に飛びついても全てが美味しかったです。
2023年9月香港旅行記⑥へつづきます。
アートな香港!
コメント