『麥文記麵家』
香港で絶対に食べてみたかった海老雲呑麺を食べに『麥文記麵家』へ行きます。
香港旅行について調べると必ず一度は目にする海老雲呑麺の有名店は、宿泊しているホテルBPインターナショナルから道をはさんだ向かいにありました。
『麥文記麵家』店内へ
入店した時間が15時半という微妙な時間でしたので、外に並んでいる人はいませんでしたが店の中に入ると8割がた席が埋まっていました。
大通りから路地に入ったお店の場所といい、こじんまりとした店内の雑然とした雰囲気といい、まさに香港の庶民のお店と言う感じです。
まるで、映画『インファナル・アフェア』のヤン(トニー・レオン)が奥で座って麺をすすっていそうな店なのに、店員が持ってきたメニューはめちゃめちゃ日本語併記です。
迷うことなく海老雲呑麺を頼みます。
憧れの海老雲呑麺
どどん。とあっという間に通称輪ゴム麺の登場です。
直径15センチくらいのお椀にぎっしりと輪ゴムのような見た目の麵が乗っかっている。
そして麺の下にはプリップリの海老ワンタンが隠れてます。
こんな輪ゴムのような見た目の麺ですが、食べてみると全然輪ゴムじゃない。
ゴムを食べるようなムチムチした食感かと思いきや、意外とプチプチしています。麺を口に入れるとプチっと嚙み切れる。初めての食感です。
そして麺の下に隠れている海老ワンタンの美味しいこと!海老の味がしっかりしていて、食感もぷりぷりです。
麺が山盛りだけどスープも海老の出汁がしっかり出ていて、とてもおいしい海老雲吞麺でした。
円安ニッポン
ところでこちらの海老雲呑麺、お値段50HKD(香港ドル)。日本円で900円です。
味としては900円でも安いと思えるのですが、お店の雰囲気や器の盛り付け方には小吃的な印象があります。小腹が空いたからちょっと食べようという感じで食べるには900円はいいお値段です。
10年前のガイドブックをみてると1HKD=10円なので、50HKDだと500円でちょっと食べようと思って食べる麺の妥当な値段。だけど私が行った時は1HKD=18円のため900円です。
おっそろしい円安です。
いつまでも強い日本の気分でいたら大間違いだぞと、円安ニッポンの洗礼を受けました。
それでも、憧れの海老雲吞麺は食べなければわからない美味しさがありました。
重慶大厦(チョンキンマンション)
昭和な香港のイメージ
海老雲呑麺を堪能したあとは、ネイザンロードを進み重慶大厦を目指します。
香港といえば『啓徳空港』と『水上レストランJUNBO』 、『九龍城砦』、『重慶大厦』!という偏った昭和時代のイメージしか持っていないわたしでした。
そしてその偏った怪しい香港の雰囲気に惹かれてやまない人間です。
それが今やわたしが惹かれていた香港の名所?の中で現存している場所は『重慶大厦(チョンキンマンション)』しかない。
そのため、重慶大厦はわたしとしては香港で絶対に見ておかねばならぬスポットでした。しかし、それを事前に友人に伝えるもイマイチな反応しか返ってきません。
実際に重慶大厦を目にしてその理由がよくわかりました。
キリトリセカイではない重慶大厦
ネイザンロード沿いに重慶大厦は建っていますが、繁華街のビルに埋もれすぎて何の特徴もない。
なんなら、この手前にあったこちらのビルと変わらないくらいです。
友人の反応にも納得です。
映像や写真のキリトリセカイでしか見たことなかったわたしは『重慶大厦』を特別な混沌とした世界がヒシメク怪しい建物なのだと、自分の中で勝手にイメージを膨らませていました。
実際の外観は繁華街の雑踏と人並みに埋もれたビルの一つでしかなかった。
キリトリセカイ恐るべしです。
重慶大厦の中
『重慶大厦』の上層階は有名なバックパッカーが泊まるゲストハウスが入っていますが、2階くらいまでは両替屋があったりSIMカードが売っていたりエスニック料理屋さんがあります。
両替屋はレートが良いらしく、美味しくて有名なインドカレーのお店も何軒かあるらしいです。
両替やエスニック料理を目的に重慶大厦にくる人も多いので、イメージしていた怪しい雰囲気が薄れているのかもしれません。でも、よく見ると他の場所よりもエスニックな方々を多く見かけます。
奥へ進むと香港というより、東南アジアな方々が商売しているお店がひしめいています。
においもガラリとかわり、インドな香辛料のかおりが充満しています。
中へ進むほどわたしの中で重慶大厦が東京上野のアメ横に変わっていきました。
香港ペニンシュラホテル
重慶大厦からネイザンロードをはさみ斜め向かいにあるのが、わたしが知っているもう一つの香港のホテルであるペニンシュラホテルです。
グーグルマップをみて近いとは思っていましたが、こんなに近いとは思いませんでした。
ぎゅぎゅぎゅっと九龍半島の突端にはいろんな世界が凝縮されていました。
アベニュー・オブ・スターズ(星光大道)の夕暮れ
1881ヘリテイジでジャッキー・チェンの影を見損ねる
香港的混沌なネイザンロードを突き当たりのペニンシュラホテルまでたどり着いたあとは、香港的夜景なスポットアベニュー・オブ・スターズ(星光大道)が見えてきます。
その一角にあるのがこちら1881ヘリテイジです。
ここは1881年に建てられ、1884年から1996年まで香港水上警察の本部でした。その後2009年に現在のショッピングモールとしてオープンしました。
今回はブランド品を買う予定もないので、ショッピングモールには興味が無く、ここは通り過ぎただけでした。
ところが日本へ帰って来てから知ったのですが、ここはなんと、1984年日本公開のジャッキー・チェン主演映画『プロジェクトA』の舞台となった場所でした。
東アジアを愛するきっかけは、幼い頃に夢中になったジャッキー・チェン映画のわたしです。
今は若干・・・なジャッキー・チェンですが、当時の記憶は色あせません。
プロジェクトAだって何度見たかわからない。
こんなところでニアミスをしていたとは。実際に中をみなかったことが悔やまれます。
次回香港に行くときは絶対行くリストナンバーワンに入れておくことにしました。
誠品生活 尖沙咀店
わたしが1881ヘリテイジへ行かず行った場所は、『誠品生活(エスリテ)』です。
『誠品生活(書店)』とは蔦屋書店がお手本にしたと言われている台灣発のオシャレ本屋さんです。台灣の若者はみ~んな知っているし、台灣好きの日本人はみ~んな大好きなお店です。
台灣と日本の店舗には何度も行っているのですが、香港にも何店舗かあると知り行こうとチェックをしていました。
グーグルマップによると、『誠品生活尖沙咀店』は星光行(スターハウス)という建物の中にあります。でも、この星光行(スターハウス)が中々曲者でした。
台灣一のオシャレ本屋さんが入っているんだから、新しいキレイな建物であろうという先入観のもと星光行を探したわたしがまちがいでした。
やっと見つけた星光行の一階は重慶大厦のような昔からあるような雑居ビルで、中に入ってエスカレーターを上がると台灣発のオシャレ本屋さんが現れました。
一階のビルの入り口と、二階の誠品生活の雰囲気のギャップが激しい。でも、こういう所が私の大好きな中華圏です。
香港の夕日
星光行(スター・ハウス)は中々みつかりませんでしたが、香港の夕日は探す間もなく私の目に飛び込んできました。
100万ドルの夜景の香港ですが、夕暮れ時の夕日も素晴らしいです。
夕日に照らされるスターフェリーも何とも言えず素敵です。
天候に恵まれたこともありこの景色を観ることができました。
2023年9月香港旅行記⑤につづきます。
小心地滑!!!
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